自由軒のカレーを初めて食べつつ、地元の名物に足を運びにくいことを思う

近くにはよく行っていましたが

昨夜(16日)は夕食に、難波の自由軒で「名物カレー」を食べました。織田作之助の小説『夫婦善哉』にも登場するカレーとして有名なのですが、私は大阪在住でありながら、今まで食べたことがありませんでした。すぐ近くの「ビックカメラなんば店」にはよく行っていて、自由軒も気にはなっていたのですが、今日ようやく店に行ってみることにしました。

難波・自由軒の店先

難波・自由軒の店先。ビックカメラなんば店の南側の出入り口に近いところにあります

常連客と観光客

店には夜の8時ごろに、一人で入りました。店には10人を越えるくらいのお客さんがいました。店内はさほど大きくなく、席は30程度しかないように見えましたが、夕食時ということもあってか、私の後もお客さんが次々と来ていました。

私は当然のように、自由軒の有名な料理である「名物カレー」の並(680円)を注文しました。これこそ今日の主目的ですから。

そして料理を待っている間、店内を見ていました。新しくはないけれど、さっぱりした感じの店内は、独自の雰囲気を感じさせます自由軒のオフィシャルサイトによれば、今の店舗は1967年(昭和42年)に立てられたのだそうです。

店内のお客さんは、常連っぽい方と、観光客っぽい方が、だいたい半々くらいのように見えました。観光客には、日本人ではなさそうな方もいます。店員さんは観光客にも慣れているようで、何事もなく接客していました。

外側へ逃げる生卵

自由軒の名物カレー(並)

自由軒の名物カレー(並)。
最初から混ざっているカレーライスに、生卵が乗っています

数分ほど待つと、「名物カレー」がやってきました。カレーとライスは最初から混ざっていて、その真ん中に生卵が乗せられています。私は、カレーライスを食べる際は、最初にカレーとライスをすべて混ぜてしまうことがほとんどなので、特に抵抗はありませんでした。

生卵はカレーライスと混ぜるのですが、常連さんっぽい人は外側からライスを丁寧に持ってきて、うまく混ぜていました。私もマネしてみたのですが、生卵が外側へ逃げていく……。まあ、なんとか混ぜることができました。

独特な「名物カレー」の味

「名物カレー」の味は独特と言いますか、洋食屋や喫茶店のカレーとも、家で食べる母のカレーとも違いました。カレーらしい辛さもありますし、生卵による口当たりの良さもあります。しかし、カレーそのものが、何か違うという感じがします。カレーには具は見えません。時々、タマネギのような歯ごたえがありますが、具はほとんど入っていないようです。

テーブルにはソースが置いてあったのですが、私は結局ソースをかけずにいただきました。しかし、家に帰ってから自由軒のオフィシャルサイトを見てみると、「ソースをかけて味わってみてください」と書いてありました。気付くのが遅かった。これはちょっと失敗しました。そう思うと、あのカレーにはもう一味足りなかったような……。

「いつでも行ける」は「いつまでも行かない」

こうして大阪在住、正確には大阪府の南部に在住の私が経験したことのなかった大阪名物を、一つ堪能することができました。「地元の名物ほど、地元の人間は行かない」という話がありますが、私にとっては自由軒のカレーもその一つでした。

「いつでも行ける」と思うとついつい後回しになってしまい、いつまでも行かなくなってしまう、ということがあります。私は、ここのところ1年に1回の割合で東京に行くのですが、その時はせっかくだからと思い、観光地や博物館、美術館などに足をよく運んでいます。しかし、家にいると出不精になってしまうというか、あまり出かけなくなってしまいます。関西にも同じくらい観光地や博物館などはあるはずなのですが。

大阪難波「自由軒」名物カレー

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