扇風機でも「価格重視」と「高級志向」!その戦略の違いとは?

二極化が進む家電業界、というニュース番組の特集を見て

「価格重視」と「高級志向」の二極化が進む家電業界、という特集を、関西ローカルのニュース番組で見ました。毎日放送で夕方に放送されている「VOICE」という番組で、1月28日(火)放送のものです。新聞の番組欄を見て気になったので、録画していたのです。

既に始まっているという夏物商戦から扇風機に注目し、「価格重視」と「高級志向」の商品を作るそれぞれの会社を取材して、その戦略を取り上げていました。

既にそのニュース番組のサイトにて、特集の内容がアップされています。詳しくはそちらをご覧いただければと思いますので、ここでは私の印象に残ったところを書いていきたいと思います

値段を決めて商品開発をする「価格重視」

特集の冒頭では両社の扇風機とその値段を紹介。例として出ていた商品では、「価格重視」は3,000円弱、「高級志向」は3万5千円近くと、その差は10倍以上ありました。しかし、両方とも売れているのだそうです。

まず、「価格重視」の会社として取材されていたのは、山善でした。量販店のバイヤーと話をしたりして、価格を決めてから商品開発をしているという話は、特に印象的でした。大手メーカーの商品は、ある程度高く売るため、機能を多く付けて付加価値を付ける。一方、山善は機能を絞って、売れる値段にするとのこと。

また、大手メーカーを定年退職した技術者を雇用したり、実験設備を自前で作ったりすることなどで、全体的なコストを下げているのだそうです。

扱う商品の分野は最先端のものではなく、既に答えが出ているところ。だから、開発や価格の競争が一通り終わっているので消耗戦を避けられる、という話もありました。


リビング扇風機 (5枚羽根) YLT-AK30-W ホワイト

リサーチよりも自分たちが欲しいものを考える「高級志向」

続いて、「高級志向」で取り上げられていた会社は、バルミューダでした。他社商品の調査や市場のリサーチなどはせずに、自分たちが欲しいものを考えて、それを練り上げるそうです。それができるのは、アイデア力に自信があるから、とのこと。また、社員の6割はエンジニアで、サンプルの設計や基盤の設計も自社で行うそうです。そのために、問題点の対応など、自分たちでできる部分が多いそうです。

商品の最終的な判断は社長自身が行っていました。リサーチよりも自分たちの感覚を大事にして、それを徹底的に追求している姿は、まるで娯楽企業のような感じもしました。


バルミューダ GreenFan2+(グリーンファン2プラス) EGF-1200-WK (ホワイト×ブラック)

どちらの会社も、大手メーカーにはないフットワークの軽さがあるのかな、と思いました。

「価格重視」は実感できる私

「高級志向」の話は私のふところ具合もあって実感がわかない部分もありましたが、一方で「価格重視」の話はなるほどと思う部分が多かったです。

先日、自分の部屋の照明を、ホームセンターが自社ブランドで出しているLED照明に替えました。照明の形はシンプルで、リモコンも無骨な姿です。そのリモコンの機能も、3段階の照度と常夜灯に切り替える機能のみ。しかし、以前のものよりも十分明るいですし、機能もこれで問題ないな、と思いました。実は、買ってきたのは親なのですが、安いからということで私の部屋の分も含めて、最終的には4つも買っていました。

お金の使い方が選べる時代

有名なメーカーの商品を選んでおけば、とりあえず安心。それは、今の時代でも変わらないと思います。しかし昔と違って、低価格の商品でも品質が向上し、満足度の高いものも多くなりました。また、商品の個性に価値を見いだして、それに対して多少高くてもお金を払うという買い方も普通になってきたのかなと思います。買う側から考えると、お金の使い方を選べるようになってきたんだなと、今回の特集を見て思いました。

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