遅ればせながら、本「とびだせ どうぶつの森 デザインのある暮らし」のレビューです

4月下旬に発売された本ですが

ニンテンドー3DS用ゲーム「とびだせ どうぶつの森」のガイドブックの一つ、「とびだせ どうぶつの森 デザインのある暮らし」(エンターブレイン)。今年の4月下旬に発売された本で、私は出た当初に購入しました。それから2か月以上たち、今さらとは思いますが、遅ればせながらレビューしてみました。参考にしていただければ幸いです。

本「とびだせ どうぶつの森 デザインのある暮らし」 とびだせどうぶつの森 デザインのある暮らし

デザインに絞った一冊

「とびだせ どうぶつの森 デザインのある暮らし」は、“デザイン”と名のつく通り、マイデザインやリメイクを使って、家や村のカスタマイズすることをテーマとした本です。一方、昨年12月に各出版社から出ましたガイドブックは、ゲームの内容を総合的にカバーしたものです。基本的にゲームのガイドブックは内容が網羅的になるのですが、今回紹介する「~デザインのある暮らし」は、そういった通常のガイドブックとは一味違う内容になっています。

本の大きさはB5判で、大学ノートと同じ大きさです。ページ数は240ページとなっています。私が持っているガイドブック「とびだせ どうぶつの森 超完全カタログ」(徳間書店)はA5判で640ページですので、そちらと比べますと普通の本という感じです。通常のガイドブックは、どれも辞書みたいでしたねえ……。

「とびだせ どうぶつの森 デザインのある暮らし」と「とびだせ どうぶつの森 超完全カタログ」

下が今回紹介します「とびだせ どうぶつの森 デザインのある暮らし」。上が「とびだせ どうぶつの森 超完全カタログ」

なお、この記事で「通常のガイドブック」という場合は、基本的にはこの「~超完全カタログ」のことを指しますので、ご了承ください。他の出版社のガイドブックでも、大まかな部分では同じだと思います。


とびだせ どうぶつの森 超完全カタログ

全体は3部構成

「とびだせ どうぶつの森 デザインのある暮らし」は、全体が以下の3つに別れています。

  1. 「わたしらしい村とインテリア」約80ページ
  2. 「カスタマイズを知るための基本とテクニック」約30ページ
  3. 「カスタマイズに役立つデータ集」約120ページ強

「わたしらしい村とインテリア」では、村や部屋のカスタマイズ例を紹介しています。村なら「噴水と水路の公園」など17の、部屋なら「ひとり暮らしのワンルーム」など29のテーマで、村では各1ページ、部屋では各2ページを使って解説しています。使われているアイテムはもちろん、使用されたマイデザインや、そのテーマに合った住民の服のコーディネイト例も合わせて掲載されています。また、アレンジ例やミニコラムみたいなものもあり、参考となる情報は見た目以上に多い印象です。

なお、本書で使用されたマイデザインは、巻末にQRコード付きでまとめられています。そのまま取り込んで使用可能になっています。

続く「カスタマイズを知るための基本とテクニック」は、“カスタマイズ概論”のような内容です。手に入れるのに手間がかかるアイテムの入手方法、花の交配のしくみ、公共事業やハッピーホームアカデミーの解説、マイデザインについてなど、思い通りの村や家にしたい方にとっての基礎となる知識が解説されています。表や図が適度に配置され、通常のガイドブックよりも見やすく感じます。

本の後半を占める「カスタマイズに役立つデータ集」は、カスタマイズに関するカタログとなっています。「R・パーカーズ」での「リメイク完全カタログ」に始まり、上にものを置ける家具などを一覧できる「特殊配置家具カタログ」、家の外観を考える上で役に立つ「エクステリアカタログ」、そして公共事業、ミュージック、かべがみとじゅうたんのカタログと続いていきます。アイテムの写真が大きく取られているので、見比べやすくなっています。

そして本の最後に、先にも書きましたQRコードが200種以上収められています。

ページは見やすい

通常のガイドブックと比べると、テーマをしぼった上に、1ページの大きさが広くなった分、レイアウトに余裕ができて、各種説明やデータが見やすくなった印象です。通常のガイドブックでは、ゲーム内のデータがあまりに多いために文章や図表が詰め詰めとなっていて、文字や写真がもう少し大きければ、と思うこともありました。このあたりは、さすが“デザイン”をタイトルに入れている本だけあるなあ、という気がします。

この本に向いている方、いない方

さて、こちらの「とびだせ どうぶつの森 デザインのある暮らし」は、やはり村づくり・家づくり・部屋づくりにこだわっている方に向いていると思います。本の冒頭にあるカスタマイズ例は、自分で行う際の参考になったり、考える上でのヒントになると思います。また、中盤の解説では、カスタマイズに関する事柄に特化していますので、カスタマイズだけなら通常のガイドブックを見るよりまとまっています。本の中で使われていた多数のマイデザインをすぐに取り込めるQRコードが付いているのも良いのではないでしょうか。

一方、デザインとはいうものの、服についてはあまり取り扱われていません。巻末のQRコード付きマイデザインも、服向けのものはありませんでした(使おうと思えば使えますが)。マイデザインでトップスやワンピースを作るのが好きな方には、あまり役に立たないのではと思います。また、マイデザインでデザインする際のコツのようなものはないため、自作のマイデザインを極めたいという方には、物足りないかも知れません

あまりカスタマイズをしない方にも、「~デザインのある暮らし」は当然ながら向いていません。カスタマイズに特化しているため、ゲーム内のさまざまな要素を網羅するような内容ではありません。例えば住民やイベントについての解説は多くありませんし、家具や服、ムシやサカナなど、アイテム類のほぼすべてを収めたカタログもありません。住民たちとのコミュニケーションや村のイベントを楽しむというプレイスタイルの方には、向いていないでしょう。また、家具や服などのコンプリートを目指す際のチェックに使うにも、この本は向いていません。そういった方は、ミュージックやかべがみなども(扱われ方は他のアイテムと同じになりますが)一覧できる、通常タイプのガイドブックの方がいいと思います。

デザインにもう少し踏み込みたい方にオススメ

総合的に見て、「~デザインのある暮らし」は、村や部屋のデザインにもう少し踏み込んで遊びたい方、あるいはカスタマイズに関するデータを参照することが多い方にオススメでは、と思います。通常のガイドブックを使っているけど、カスタマイズの部分がものたりないという方にもう1冊、といった感じでしょうか。

また、紙面のレイアウトがスッキリしているので、ダラダラ眺めるのにもいいかもしれません。ゲームをしない時でも「とびだせ どうぶつの森」の雰囲気を楽しめるのではないでしょうか。

それにしても、ゲームが発売されて半年後、通常のガイドブックの後に、こうしてテーマを絞った本が出たというのも、ちょっと驚きです。「とびだせ どうぶつの森」は300万本以上を売り上げた現在でも、いまだにゲームの売上本数で週間トップ10に入る人気ソフトで、なおかつゲーム内の各要素も膨大なので、不思議ではないといえば、そうなのでしょうけども。

私の本の使い方

ちなみに、私はあまりカスタマイズをしないので、実はこの本を十分に活かしているとはいいがたかったりします。しかし、カスタマイズに興味がないわけではないので、いろいろ見ながら「こんな事ができるのか」と感心したり、「自分ならこうしてみたい」と考えたりはしています。でも考えるだけなんですが。あと、ミュージックのジャケットを、大きい写真で一覧できるのが気に入っています。


とびだせ どうぶつの森 デザインのある暮らし (ファミ通の攻略本)

遅ればせながら、本「とびだせ どうぶつの森 デザインのある暮らし」のレビューです” に対して2件のコメントがあります。

  1. A より:

    買ってないから、いいな。
    使い方がよく分かりそう!

  2. e81 より:

    Aさん、コメントありがとうございます。
    マイデザインを使って、村の中を作り込んだり、
    服をいろいろデザインしたい人には、
    通常の攻略本より役に立つと思います。

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